ソーシャル・サーチ
オンライン上にある人材を評価して候補者を発掘する
ソーシャル・サーチは、インターネット上にあるブログやLinkedInのプロフィルなど、さまざまな人材の情報を収集して評価する。候補者の情報を企業に提供して、人材発掘をサポートする。たとえば、JobssyやGildはアルゴリズムを使ってインターネット上にある情報から人材の適性を測定する。
人事との関連性
インターネット上にある情報を人事はどう活用できるか。例えば、エンジニアの採用では、"候補者はどのような優れたコードを書いているのか"といったスキルレベルを事前に知ることもできる。ソーシャル・サーチは優秀な人材を獲得するためのソーシングの1つの方法となり得る。リクルーターは候補者の検索や評価、ショートリストの作成などが容易となる。
サービス例
- Gild:ソーシャル・サーチを開発した先駆者
学習機能のある採用プラットフォーム。インターネット上にある情報を収集して候補者のプロフィルを正確に構築し、求人要件を満たすスキルをもとに人材を評価する。例えば、プログラマーがインターネット上に掲載したプログラミングコードをアルゴリズムで評価し、最も優秀なプログラマーを推薦する。候補者が求職活動を開始する前にリクルーターにアラートで知らせる機能もある。さまざまな業種に対応している。 - Jobssy:候補者のオンライン上の履歴や情報も確認する
AI(人工知能)にフォーカスしたプラットフォームが、Xing、LinkedIn、Twitter、Facebook、Google+、about.me、Domestikaなどに掲載されている人材に関する情報を基に、候補者を査定し、企業に適材を提案する。候補者のサイト、ブログ、SNS、文書などオンライン上の情報も確認することができる。
ビジネスモデル(課金形態)
企業がサービス事業者にソフトウエアの使用料金を支払う
通常SaaS形式のソフトウエアとして利用する。企業が利用する場合、リクルーターなど実際に利用する人数ごとの料金や、利用人数無制限の定額料金、あるいは求人件数に応じた利用料金を支払う。
今後の展望
エンジニアの採用ニーズは高く、成長の可能性は大きいが、市場規模は小さく実績に乏しい。膨大なデータから必要な情報を精密に引き出せるアルゴリズムを開発できれば、このサービス領域が拡大する可能性は大きくなる。
グローバルセンター
村田弘美(センター長)
鴨志田ひかり(客員研究員)
HRテクノロジーマップ
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2017年05月19日(一部改訂)