Works 77

働く人の心を守れ

2006年08月発行

特集



はじめに 産業医、緒方こころ 女性マンガ誌で奮戦す

編集担当 五嶋正風(本誌)

第1章 心の健康の現状は
Part1 概観 企業のメンタルヘルス問題

Part2 「働く人の心は今」 専門家2人に聞く
発症リスクはゼロにできない より相性のよい人材の採用を
島悟氏(神田東クリニック院長、京都文教大学人間学部臨床心理学科教授)

コミュニケーション不全の時代 自己理解と他者受容が必要 廣川進氏(大正大学人間学部人間福祉学科臨床心理学専攻 助教授)

第2章 精神疾患への新視点
Part1 心の消耗戦に駆り立ててはいないか
計見一雄氏(千葉県精神科医療センター名誉センター長)
バーチャルハルシネーションで統合失調症の幻聴、幻視を体験

Part2 心の病は正常の延長線上にある
池谷裕二氏(東京大学大学院薬学系研究科講師)

Part3 「働きたい」をどう実現していくか
南光進一郎氏(帝京大学医学部精神神経科主任教授)
医薬品の進化が支える統合失調症患者の社会参加
多様性を生かせる仕事を創造する/スワン

第3章 こうすれば守れる
Part1 疾病対策の「もぐら叩き」をどう脱するか
森晃爾氏(産業医科大学副学長)

レポート 米企業のメンタルヘルスケア EAP、方針、教育の準備が必要だ
デビッド・クリールマン氏(人材コンサルタント、クリールマン・リサーチCEO)

Part2 情報の「ハブ」を見出し、育てる
発症予防から復職支援まで 要は看護師のコーディネート/日本アイ・ビー・エム
面接方法の見直しと研修で 早期発症のケースが半減/日本ヒューレット・パッカード
早期発見促す支援プログラム リスク顕在化に大きく貢献/日本電気(NEC)
75問の質問で所要時間は10分 ストレス変化に気づく診断テスト/ライフバランスマネジメント
新たな職位で権限を明確に 現場の信頼が実効性のカギ/HOYA
組織の状況を有機的に共有 タコツボ化を防ぎ連携進める/伊藤忠商事
本人、上司、人事、産業医、主治医…、 EAPはサービスを通じた橋渡し役/イープ

おわりに 「デンジャー」から「リスク」へ
工代将章(本誌編集長)

■連載

・ハイ・パフォーマンスを生む現場を科学する 野中郁次郎の成功の本質
第27回 はてな
監修 野中郁次郎氏(一橋大学大学院国際企業戦略研究科 教授)


・決断の瞬間
小森 伸昭氏(アニコム インターナショナル代表取締役社長)

・おもてなしの源流
第1回 茶道

・著者からのメッセージ
『ハイ・コンセプト』
ダニエル・ピンク氏
『日本人はなんのために働いてきたのか』
河原宏氏(早稲田大学名誉教授)
『ボローニャの大実験』
星野まりこ氏(映像プロデューサー)


・カタリスト 人と組織の新・論・点
玄侑宗久氏(福聚寺副住職、芥川賞作家)