エンプロイヤーレビュー
企業に関する口コミ情報や評価
会社の評判・年収・福利厚生・社風・採用面接の内容など、従業員や面接の経験者が投稿した企業に関する口コミ情報をまとめて公開するサービス。求職者は企業のリアルな情報を知ることができる。
人事との関連性
企業側は、自社に対する外部評価を知ることで、ブランディング構築の参考にすることができる。自社のインターンシップに関する評価や、給与の相場観を得るのにも役立つ。
サービス例
- Glassdoor:従業員や元従業員が企業の情報を評価
現従業員、元従業員が企業文化や風通しの良さ、給与、福利厚生、採用面接の内容などの情報を投稿し、評価したものをサイトで公表する。 - Vault:企業、インターンシップなどを口コミで評価、ランキング
学生や従業員、元従業員が投稿した口コミ情報から企業のランキング付けする。インターンシップなどの情報を提供する。
ビジネスモデル(課金形態)
- 求職者などのサイトの利用者が利用料をサービス事業者に支払う(個人課金)
無料の基本サービスと有料のオプションサービスがある。エンプロイヤーレビュー系のサービスの多くはこのモデルである。 - 企業が求人広告の掲載料をサービス事業者に支払う
エンプロイヤーレビューのサイトに求人広告を掲載する。求職者が利用するため、求人広告の掲載に適している。 - 企業が採用ブランドを向上させるための広告掲載料をサービス事業者に支払う
企業は求人広告の掲載に加えて、採用ブランドを向上させるために自社のイメージ広告を掲載する。 - 企業が、厳選された人材情報など有料のオプション情報にアクセスする料金をサービス事業者に支払う
企業は採用ブランド向上のため、厳選された人材情報など、有料のオプション情報にアクセスするための料金を支払う場合がある。しかし、悪く評価された企業が、イメージ払拭のためにアクセス料を追加で支払うよう「脅迫された」と感じるケースがあるため、この形態は問題視されている。 - 企業や団体がサービス事業者からシステムを購入し、求職者に無料でサービスを提供する
大学のキャリアセンターなどが情報へのアクセス料を支払い、学生に無料でサービスを提供する。
今後の展望
Glassdoor、Vaultなど確立されたリーダーがおり、成熟した市場である。比較的新しいビジネスであるため、今後もイノベーションが続くと期待される。
Gallupの調査によると、同一企業でも部署ごとにかなりの違いがあるため、企業全体に対する口コミは1つの側面でなく多方面から評価することが望まれる。
また、欧米の一企業に勤める一般的な就業者の平均継続年数が2~3年だとすれば、求職者はその企業に関する詳細情報をそれほど必要としないため、あまり熱心に企業研究をしない可能性などが懸念される。
グローバルセンター
村田弘美(センター長)
鴨志田ひかり(客員研究員)
HRテクノロジーマップ
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