Works 33

日本的雇用システムの未来デザイン

1999年04月発行

特集

日本的雇用システムの未来デザイン

[イントロダクション]
モビリティ・モデルへの視界
大久保幸夫(ワークス研究所 所長)

[セッション1]人事・評価システム
雇用のサブシステム化がすすみ複雑性が生じることは避けられない
小笹芳央(ワークス研究所 主幹研究員/組織人事コンサルティング室 室長)

日本の雇用システムはemployabilityを実現できるか
宮本光晴氏(専修大学 経済学部 教授)

アメリカ一辺倒の改革は疑問 日本はドイツにも学ぶがよい
浜脇洋二氏(外資系企業経営者協会 会長)

トップマネジメントの改革なしに企業の再生はできない
森 一夫氏(日本経済新聞社 論説委員)

寄稿:「欧米型」人事管理は、それほど違うか? それほど立派か?
川喜多 喬氏(法政大学 経営学部教授)

能力を評価できるのは同じ分野のプロフェッショナル同士
守島基博氏(慶應義塾大学大学院 経営管理研究科 教授)

寄稿:能力評価は企業発展の源泉である
福田隆郎氏(人事測定研究所 測定技術部 部長)

コンピテンシーと職能資格制度の接近から生まれるもの
太田隆次氏(国際人事研究所 所長)

評価項目・評価基準の明確化が人事制度改革のポイント
柳下公一氏(武田薬品工業 専務取締役)

[セッション2]キャリア形成
個人の自律は前提だが、人材育成は国家レベルの問題でありコミットメントは当然
古野庸一(ワークス研究所 主任研究員)

危機的状況にある日本の教育システム
苅谷剛彦氏(東京大学大学院 教育学研究科 助教授)

日本ではカウンセリングの専門性が軽視されている ―アメリカの実情に学ぶ
渡辺三枝子氏(筑波大学 心理学系  教授)

モビリティ社会におけるキャリア・カウンセリングの意義
ハーベイ・シュメルターディビス氏(キャリア・ディベロップメント・コンサルタント)
リー・J・リッチモンド氏(メリーランド州ロヨラカレッジ教育学 教授)

寄稿:企業内におけるキャリア支援施策の展望 ―「したいこと」をコアにしたキャリア選択
藤田真也(リクルートHRD研究所 主幹研究員)

[セッション3]労働市場
既存の労働市場システムでは人的資本価値は目減りし、経済は疲弊する
鈴木敦雄氏(ワークス研究所 主任研究員)

寄稿:転職コスト引き下げのための諸施策
樋口美雄氏(慶應義塾大学 商学部 教授)

重要なのは「流動化」ではなく「ミスマッチの抑制」
高梨 昌氏(日本労働研究機構 会長)

寄稿:エンジニアの流動化に必要なもの ―職業紹介事業のフィールドから
西山浩次(リクルートエイブリック 経営企画部 マネジャー)

人材が流動する日本には新しい機会が生まれる
橘・フクシマ・咲江氏(日本コーン・フェリー・インターナショナル ヴァイス・プレジデント/パートナー・米国本社取締役)

寄稿:人材流動化を妨げるもの ―法律編
小嶌典明氏(大阪大学大学院 法学研究科 教授)

寄稿:アメリカにおける派遣の多様化・高度化
藤川恵子氏(関西外国語大学 短期大学部 講師)

変わり始めた日本の解雇法
山川隆一氏(筑波大学 社会科学系 助教授)

[セッション4]雇用政策
雇用保障からキャリア保障へ発想の転換を
角方正幸(客員研究員/リクルートリサーチ取締役)

必要な場所への人材移動のためには問題点も多い「終身雇用」
与謝野 馨氏(通商産業大臣)

雇用を生むインベストメント機能が、政府の重要な役割に
熊谷 弘氏(衆議院議員)

個人と企業の選択肢は同時に広げていけるか
山田宗範氏(通商産業省産業政策局 参事官)

人材資源大国を目指し、個人の自由を優先した施策を
三宅純一氏(経済戦略会議 事務局長)

「無名な人の大きな事業」が実現してきた国、日本
堺屋太一氏(経済企画庁 長官)

フォーラム
人材流動化社会における人事部の役割
岡野 徹氏(旭化成工業 常務取締役 人事部長)/武智浩隆氏(伊藤忠商事 常務取締役 人事部長)/本多 稔氏(メリルリンチ証券 東京支店 人事部長)/松本雅史氏(富士ゼロックス コーポレートリソース部 人事長)/八代尚宏氏(上智大学 国際関係研究所 教授)

■連載

・交差点
新しい時代の”尺度”について考える
金井嘉宏氏氏(神戸大学経営学部 教授) VS 古野庸一(ワークス研究所主任研究員)

・著者からのメッセージ
『場のマネジメント』
伊丹敬之著(一橋大学 商学部 教授)

『ラーニング・シフト』
根本 孝著(明治大学 経営学部 教授)

『日本的経営の論点』
飯田史彦著(福島大学 経済学部 経営学科 助教授)

・人材マーケットの「論点」
田中達也(就職ジャーナル編集長)
河野純子(とらばーゆ編集長)
水谷智之(テックビーイング編集長)