ここは集中特区

オフィスのなかでリモートワーク

2015年12月10日

場所や時間にとらわれず働くことのできるリモートワーク。しかし、お金に関する課題を解決するWebサービスを提供するマネーフォワードでは原則禁止だ。なぜなら、同社はオンライン家計簿、クラウド型会計ソフトなどで機密性の高い個人情報を扱っているから。その分、オフィス内にリモートワークの要素を持ち込んでいる。
リモートワークのよさの1つは、誰にも話しかけられず、作業に集中できること。それを実現するのが「MokuMoku Room」だ。室内は会話禁止で、その名の通り「黙々と」仕事に没頭できる。部屋のなかには、ソファ席、個室のように使えるブース、ブースの裏にはカーペットスペースがあり、各自がいちばん集中できる場所、姿勢での作業が可能だ。集中力の限界と長時間離席によるコミュニケーションコストの上昇を考えて、部屋の使用は2時間まで。ブースを利用したあと、しばらく固定席で仕事をし、今度はMokuMoku Roomに戻りソファ席で作業する人もいる。
ちなみに、ソファ席のローテーブルはすのこを積み上げ、ブースの壁は廃材を利用している。集中できるオフィスづくりにはお金がかかる。そんな思い込みは工夫次第で覆せることも教えてくれている。

Text=湊美和Photo=峯本宗介

マネーフォワード

■事業内容/オンライン家計簿やクラウド型会計ソフトなどのインターネットサービスの開発・運営■本社所在地/東京都港区■従業員数/100人(2015年10月現在)