本気の健康経営
日本生命保険/禁煙への取り組み
禁煙への挑戦に補助金
組織や同僚の支援体制も
ガラスで囲まれた明るい喫煙室。ただし、様子がいつもと違う。存在感を放っているのは、全社禁煙デーのポスターだ。
日本生命では、2014年から禁煙補助制度を実施し、3カ月間の禁煙成功に対して補助金を支給している。個人が禁煙方法を選ぶ仕組みで、通院の場合は5000円、禁煙補助剤を活用した場合は3000円が上限だ。
禁煙のモチベーションを支えるのは、同僚や組織の支援である。同制度では、エントリーする際、身近な同僚や上司に禁煙を宣言し、成功後の申請には彼らの承認が必要だ。途中、同僚や上司に経過を報告するが、「禁煙を続けている」と伝えたときの、「頑張って」の一言が大きな励みとなる。喫煙が歓迎されない昨今、周囲を気遣いながら喫煙する人も多い。そのため、応援されることで「つらくても頑張ろうと思えるのだろう。社内報では、組織で禁煙を推進する支社や、禁煙体験談を紹介。こうした活動で、累計841名が挑戦し、244名が成功した。
冒頭の全社禁煙デーは、月3回。当日は全社に告知され、喫煙室は施錠される。こうした日も、禁煙の契機になるはずだ。
Text=池内由里Photo=宮田昌彦