Works Indexとは
Works Indexは、日本における個人の働き方を可視化し、そのうえで状態を評価することを目的とし、個人が生き生きと働き続けられる状況を理想に作られた指標である。ここでは、Works Index がどのような指標で構成されているか、またどのようにみればよいのかを解説する。
Works Indexは、次の5つの項目からなる。
Ⅰ 就業の安定
Ⅱ 生計の自立
Ⅲ ワークライフバランス
Ⅳ 学習・訓練
Ⅴ ディーセントワーク
それぞれのIndexにはIndicatorと呼ばれる構成要素があり、そこからIndexの得点を算出している。それぞれのIndexは、0~100ptの間の値をとり、100ptをとれば、理想的な状態になっていることを示している。
Works Index 2020では、2020年における、1年間の様々な状況について聞いた調査結果をもとに、Indexの値を算出している。
就業の安定(IndexⅠ)
就業の安定は、正社員・非正社員といった就業形態ではなく、実際に就業が安定しているか、または安定する可能性を示したIndexである。働く意欲があったとしても働けない状況や、仮に働いていたとしても、契約満了などの会社都合により退職に追い込まれる状況にないことが好ましい。
生計の自立(IndexⅡ)
生計の自立は、個人の労働所得がどの程度自分の生活を成り立たせているかを示すIndexである。生活保護などの公的援助や借入を受けながら生計を立てている状況は望ましくない。このIndexでは、個人の労働所得に重きを置いており、個人で評価をしている。
ワークライフバランス(IndexⅢ)
ワークライフバランスは、適切な労働時間や休暇などがあり、無理なく働くことができるかを示すIndexである。残業時間が長い、休暇がとれない、労働時間を自分で調整できない状況は望ましくない。残業がなく、休暇も十分にとることができ、勤務時間や勤務場所を個人が選べる環境であることが望ましい。
学習・訓練(Index Ⅳ)
学習・訓練は、自己啓発・企業内訓練や仕事を通じて本人が成長することで、今後の就業にもつながるのかを示したIndexである。OJTやOff-JTといった企業内での研修や成長機会があり、自分でも自己啓発をし、仕事を通じて成長している状態が望ましい。
ディーセントワーク(IndexⅤ)
ディーセントワークは、最低限保証されるべき就業条件が満たされているかを示すIndexである。仕事量や負荷が適切であり、処遇が公平であり、ハラスメントがなく、安全衛生上問題がない状態が望ましい。
Works Indexを構成するIndexとIndicator
※各Indexは、それぞれのIndicatorに関連する調査結果をよりスコアを算出。